●遡って5日、NAGAREYAMA国際室内楽音楽祭の開催発表記者会見が開かれたので、リモートで参加。千葉県の流山市といえば、近年、子育て世代に大人気のエリアで、人口増加率の高さがニュースで話題になる街。その流山でスターツおおたかの森ホールが開催するのが、NAGAREYAMA国際室内楽音楽祭。同市在住のピアニスト、パスカル・ドゥヴァイヨン&村田理夏子夫妻(写真)が音楽監督を務める。スターツおおたかの森ホールは2019年4月に開館した客席数494のホール。音響設計監修は永田音響設計が務めている。つくばエクスプレス/東武アーバンパークライン流山おおたかの森駅北口直結という好立地。
●音楽祭の開催期間は11月2日(土)から4日(月・休)までの3日間4公演。パスカル・ドゥヴァイヨンと村田理夏子のおふたりに加えて、ヴァイオリンのフィリップ・グラファンと東亮汰、ヴィオラのキム・サンジン、チェロの趙静、フルートの高木綾子、クラリネットのチャールズ・ナイディックらが参加。ナビゲーターを加羽沢美濃が務める。ドヴォルザークのピアノ三重奏曲第4番「ドゥムキー」、フォーレのピアノ四重奏曲第1番、ブラームスのクラリネット五重奏曲といった本格的なプログラムが中心だが、プーランク「子象ババールの物語」(山口由美のナレーション)他のファミリー・コンサートも一公演あり。土地柄からして納得。
●流山に住むドゥヴァイヨンは街の印象を「公園も緑も多く、とても住みやすい街。ゆっくり住める住環境だが、東京が近い。子どもが多くて活気があり、生き生きしてる印象」と語る。市長をリサイタルに招待した際、日本で室内楽の音楽祭を開く夢があると話したら、ちょうど新しいホールができるからという話になって、いろんな偶然が重なり音楽祭の実現につながったという。
●ドゥヴァイヨン「客席との仲間意識を大切にしたい。フランスでも一か月くらいのフェスティバルを開いていたが、アーティストとお客さんとの間に家族的な雰囲気が生まれてきて、すばらしかった」「ひとりスターを呼んで、一回弾いたら帰ってしまうようなものは避けたかった。同じメンバーがずっといることで、できることがある。音楽家には役者みたいなところがあり、同じ人でも日によってぜんぜん違う顔を見せたりする。これも音楽祭の楽しみのひとつ」
NAGAREYAMA国際室内楽音楽祭2024(スターツおおたかの森ホール)
https://starts-otakanomorihall.com/event/nicmf2024.html