amazon
September 11, 2024

バーレーンvsニッポン@ワールドカップ2026 アジア最終予選

バーレーン●W杯アジア最終予選、第2節はアウェイのバーレーン戦。中継はDAZNのみ。初戦はホームでの中国戦で7対0と予想外の大勝を収めたニッポンだが、アウェイとなれば苦戦が続くのがアジアの戦いの常。気温38度、スタジアムには無料で観客を入れ、君が代でブーイングが鳴り響く。が、観客数は2万3千人。中東勢といってもサウジやイランのような大国とは違うのだ。バーレーンの人口は約150万人で、その半数以上は外国人労働者。むしろこの規模で最終予選まで勝ち上がってくることがすごい。もちろん帰化選手もいるようだが。
●ここまで連戦では先発選手のターンオーバーを原則としてきた森保監督だが、今回は中国戦のメンバーからひとりを変更したのみ(久保に代えて鎌田を起用)。3-2-4-1の超攻撃的布陣で、ワントップ(上田)、ツーシャドウ(南野、鎌田)、両ウィング(三笘、堂安)のアタッカー陣。序盤はバーレーンがしっかりニッポン対策を練ってきた感があった。ドラガン・タライッチ監督はディフェンスラインを高めに敷いて選手間の距離をコンパクトに保ち、ニッポンがつなぐボールを網にかけてカウンターを狙う。前線へのプレスもある程度はかけてくる。ファウルをもらえばセンターライン近くからでもロングボールをゴール前に放り込んでフィジカル勝負をかける。ロングスローも使う。狙いとしてはまちがっていない。ボールを保持するのはニッポンだが、前半の中盤くらいまではバーレーンのゲームプラン通りだったはず。
●ところが前半34分、右サイドからの低いクロスに対して、スライディングしたバーレーンのディフェンダーの手が当たってPKに。キッカー上田は、スタンドから目を狙ってくる緑色のレーザーポインターを一切無視してズドンと左下に蹴り込んで先制ゴール。ここからニッポンがのびのびとプレーするようになった。後半に入ってすぐ、ペナルティエリア内で鎌田、伊東(後半頭から堂安に代えて投入)、上田と細かくパスを回し、上田が振り向きざまに豪快にシュートして2点目。この得点が大きかった。がくんと相手の集中力が切れ、運動量も低下して、コンパクトな陣形を保てなくなる。早くも客席から帰る人たちも。無料で動員するとこうなりがち。後半16分、中盤から駆け上がった守田が上田とのワンツーで抜け出て、落ち着いてシュートを打って3点目。どんどん客席から人が帰ってゆく。その直後、また守田が走り込んで4点目。この後はバーレーンはすっかり気力と規律を失って試合が緩んだ。途中出場の小川が5点目を決めて、バーレーン 0対5 ニッポン
●2戦連続の大勝で、従来の最終予選とはずいぶん様子が違う。この試合にかんしていえば、主審のルスタム・ルトフリン(ウズベキスタン)が試合が荒れないようにコントロールしていたのがよかった。ちなみにバーレーンは1戦目にアウェイでオーストラリアを下しており、ワールドカップ出場の可能性は十分にある。なにせアジアの出場枠は8.5まで拡大されているのだから。