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October 1, 2024

河村尚子ピアノ・リサイタル 日本デビュー20周年特別プログラム

●30日はサントリーホールで河村尚子ピアノ・リサイタル。日本デビュー20周年を迎えてサントリーホールでの初めてのソロ・リサイタルが実現。プログラムは前半にバッハ~ブゾーニの「シャコンヌ」、岸野末利加の「単彩の庭Ⅸ」(河村尚子委嘱作品)、プロコフィエフのピアノ・ソナタ第7番、後半にショパンの即興曲第3番とピアノ・ソナタ第3番。前後半でがらりとムードが変わるプログラム。前半の委嘱作品は幽玄な日本庭園を思わせるような作品で、ソステヌートペダルを使った弦の共鳴を利用して倍音を響かせるといった趣向が演奏前に奏者から解説された。もう少しコンパクトな空間でもう一度聴きたい曲かも。プロコフィエフでは強靭な打鍵による鋼の音楽から凛としたリリシズムが漂ってくる。後半はショパンのソナタの第3楽章が印象的。ゆっくりとした歩みから、ノクターン風という以上の荘厳さが伝わってくる。
●アンコールは最新アルバム収録曲から、4曲も。挨拶の後、ドビュッシーの「夢想」、続いてシューマン~クララ・シューマン編の「献呈」、リムスキー=コルサコフの「熊蜂の飛行」、さらにコネッソンの「F.K.ダンス」。おしまいのコネッソンが楽しい。