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October 30, 2024

東京・春・音楽祭2025 概要発表会

東京・春・音楽祭2025 概要発表会
●29日は東京文化会館の大会議室で「東京・春・音楽祭2025」概要発表会。鈴木幸一実行委員長をはじめ、芦田尚子事務局長、佐藤禎一副実行委員長、藤原誠東京国立博物館館長・上野の山文化ゾーン連絡協議会会長が登壇。今回で21回目を迎える。「これまでの20回を経て世界的にも名を知られる音楽祭となった。永続的な活動を目指し、次の20年に向けてより一層の発展を遂げるための第1回だと思っている」(鈴木幸一実行委員長)。音楽祭の目玉となる演奏会形式のオペラは、マレク・ヤノフスキ指揮N響によるワーグナー「パルジファル」、オクサーナ・リーニフ指揮読響によるプッチーニ「蝶々夫人」、ジョナサン・ノット指揮東響によるヨハン・シュトラウス2世「こうもり」。ノットの「こうもり」にはびっくり。ヨハン・シュトラウス2世、生誕200年といってもお正月以外に聴きたいものがあるかなと思っていたけど、これは妙手だと思った。
●オフィシャルな紹介記事は「ぶらあぼ」に書く予定だが、個人的な注目公演としては、「合唱の芸術シリーズ」のヤノフスキ指揮N響と東京オペラシンガーズによるベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」。このシリーズ、いつもは都響が出演するんだけど、今回はどうしてもスケジュールが合わず、N響の出番となったそう。あと、リッカルド・ムーティ指揮東京春祭オーケストラは、レスピーギの「ローマの松」やカタラーニの「コンテンプラツィオーネ」、オペラの序曲・間奏曲を集めたイタリア音楽プログラム。すでに今秋にヴェルディ「アッティラ」をやっているので、今回はコンサートのみ。
●現代音楽のアンサンブルがふたつ。アンサンブル・アンテルコンタンポランが創設者ピエール・ブーレーズ生誕100年を記念したプログラムを組むのだが、指揮者が音楽監督のピエール・ブルーズ(!)。思わず「えっ?」と目を疑ってしまうが、そういう名前なのだからしかたがない。綴りはPierre Bleuse。さらにウィーンからはクラングフォルム・ウィーンが来日。ともに生誕100年のブーレーズとベリオを集めたプログラムと、生誕200年のヨハン・シュトラウス2世の名曲を現代のヴォルフガング・ミッテラーがリミックスするプログラム。
●そのほか、トレヴァー・ピノック指揮紀尾井ホール室内管弦楽団、ピアノのキリル・ゲルシュタインなど。まだ詳細は出そろっていないが、ミュージアム・コンサートにも足を運びたいところ。今回も有料ストリーミング配信による「ネット席」が用意される。これはありがたい。