●先週に遡って18日は東京オペラシティで東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の記者会見。会場が東京オペラシティでどういうことなのかなと思ったら、プレスだけではなく定期会員のみなさんも参加できる会だと知って納得。コンサートホールのステージ上に雛壇が設けられ、われわれは客席に座る方式。写真はコンサートマスターの戸澤哲夫、常任指揮者の高関健、首席客演指揮者の藤岡幸夫の各氏。ほかに志田明子楽団長、星野繁太事業部長が登壇。楽団創立50周年を迎える2025/26シーズンのラインナップが発表された。東京オペラシティの定期演奏会6公演とティアラこうとうの4公演、それと26年の改修の影響でオペラシティ定期の回数が減ることもあり、サントリーホールで50周年記念特別演奏会が開かれる。
●定期演奏会の目玉となりそうなのは、9月の高関健指揮によるヴェルディ「ドン・カルロ」演奏会形式。歌手陣は妻屋秀和、小原啓楼、上江隼人、大塚博章、木下美穂子、加藤のぞみ。高関にとって「ドン・カルロ」は、かつてベルリン留学時にカラヤンの指揮で聴いた思い出の作品。音楽に集中できる演奏会形式でヴェルディの真髄を聴いてほしいと語る。またサントリーホールの特別演奏会は、26年2月にマーラーの交響曲第6番「悲劇的」と同3月にマーラーの交響曲第2番「復活」と大作が並ぶ。藤岡幸夫はヴォーン・ウィリアムズのカンタータ「我らに平和を与えたまえ」他。
●戸澤コンサートマスター「東京シティ・フィルの音作りの基本は飯守泰次郎時代に築かれた。現在は若手が増えてきて、上昇気流に乗っている。ルーティーンに陥らず、みんなで音楽をつくっている。いちばん気を付けているのは、室内楽的に音楽をつくること。50年はオーケストラの世界では若輩者かもしれないが、そのなかで世代交代もある。新しいチャレンジをしながら、音楽面での足腰を鍛えていきたい」
November 27, 2024