●NHK放送文化研究所が5年に1度発表する国民生活時間調査だが、そういえば直近の2020年の調査について言及していなかった。以前よりサイトがぐっとビジュアル化されて、いろいろな角度からデータを眺めることができるのだが、毎回注目しているのは睡眠時間についての統計だ。日本人は朝6時に半数の人が起床していて、夜11時に半数の人が寝ている(夜の遅い業界の人にとっては信じられない話かもしれないが)。年齢や性別ごとに見ることもできる。20代、30代であれば朝6時はまだ寝ている人が多数派だが、50代以降はどの年代でも朝6時に寝ている人は少数派になる。
●就寝時間について、このサイトで提供されているCSVをダウンロードして少し細かく見てみると、平日の夜11時半で寝ている人は64%になり、0時に84%に達する。これは子供や高齢者も含んだ数字だが、現役世代の就労者を想定して40代男性に限って調べてみても、平日は23時に47%の人が寝ていて、23時半に57%、0時には81%の人が寝ている。平均よりやや夜が遅いが、大幅に違うってほどでもない。
●そう考えると、演奏会の終演が21時を過ぎたら、みんな慌てて帰るのも無理はない。以前、2010年、2015年の調査結果を見て「日本人の早寝早起き化が進んでいる」という話をしたが(就労者だけに限ってもそうだったので、リタイア層が増えたためではない)、2020年は2015年と似たような感じで、このあたりの水準で落ち着いたということか。
February 4, 2025