●演奏会の開演前に訪れるのにぴったりの東京オペラシティアートギャラリー。しかも毎回、企画展がいい。現在は「今津景 タナ・アイル」展が開催中(~3月23日)。今津景はインドネシアに拠点を置くアーティストで、「タナ・アイル」とはインドネシア語で故郷を意味する言葉なのだとか。
●広々とした空間にさまざまなタイプの作品が並べられる。絵画のみならず、インスタレーションや立体作品も。パワフルであり饒舌でもあり、混沌とした楽しさ。
●キーワードを挙げるなら、有機体、骨格、環境、魚介類、海といったあたりか。コンピュータで制作した下図をもとにキャンバスに油彩で描く手法が用いられているという。情報量の多いデティールの積み重ねから未知の生命体が生まれている感も。
●長い廊下の片方の壁面に大量の魚の絵が飾られていて、まるで魚群のよう。どれも異なる種類の魚なのだろうか。眺めているうちに妙な気分になってくる。いけすから一匹選んで大将に調理してもらう的な気分に近いなにか(←お腹が空いていただけでは)。