●19日は深大寺で調布国際音楽祭2025記者会見。なんと、お寺での記者会見!これは初めての経験だ。深大寺は調布の有名なお寺で、都内では浅草寺に次ぐ古刹なのだとか。深大寺そばや隣接する神代植物公園と合わせて、このあたり一帯がプチ観光スポットにもなっている。もともとBCJの鈴木雅明さんが調布在住というご縁があって始まった調布国際音楽祭だが、エグゼクティブ・プロデューサーである鈴木優人さんはかねてより深大寺で記者会見を開きたいと願っていたそう。その夢がついにかなって、まずはお寺の本堂で住職挨拶があり、続いて会議室へ移動して記者会見となった次第。ぶっ飛んでいる。
●今年の調布国際音楽祭のテーマは「Journey through Music! 音楽の旅へ!」。開催期間は6月21日から29日まで。今回も独自性あふれるラインナップなのだが、目立ったところを挙げると、鈴木優人指揮BCJによるヘンデルのオペラ「ロデリンダ」(演奏会形式)、古楽声楽アンサンブルのヴォクス・ルミニスによる「Bach Dynasty〜華麗なるバッハ一族の音楽」、鈴木雅明指揮調布国際音楽祭フェスティバル・オーケストラによるストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」など。ユニークな企画としては、鈴木優人、上野耕平らによる「鉄道×音楽 Take the "Keio" train!」という鉄道コンサート。ベンヤミン・ヌスと森下唯のピアノ・デュオは "Die Neue Klassik Japans" 日本の新たなる「クラシック」と題して、植松伸夫(榎政則編)ファイナルファンタジーVIIより、浜渦正志「東京」、菅野よう子(森下唯編)神話的組曲「アクエリオンEVOL」より、他。無料公演のミュージックカフェやウェルカムコンサートも開催される。会場は調布市グリーンホール、調布市文化会館たづくり、深大寺、他。
●一通り、記者会見が終わった後、サプライズでチェロの上村文乃が登場、本堂でバッハの無伴奏チェロ組曲第1番のプレリュードを演奏してくれた。本堂での演奏会はいつもまっさきに売り切れるそうなのだが、プレス関係者もここで聴いたことのある人は多くないと思うので(少なくともワタシは初めて)、ありがたし。お寺でバッハ、そして残響のほとんどない空間でのバッハ。すごく新鮮な体験だった。演奏後に優人さん、アソシエイト・プロデューサーの森下唯さんとともにフォトセッション。優人さんと森下唯さんはともに調布で育った幼なじみなのだとか。
●で、事前に募った希望者のみ、続いてお寺のすぐそばの松葉茶屋で蕎麦懇親会へ。これだけボリュームのある記者会見にぜんぶ参加するかというと、ふつうはなかなか難しいのだが(しかも深大寺にはバスでしか行けないのだ)、あまりに珍しい趣向だったので、思い切って蕎麦懇親会までフル参加した。ほかに人がいなかったらどうしよう……と案じていたが、同じことを考えた人が多かったのか、大抵の記者会見より盛況なほど。この「調布名物推し」アイディアには脱帽するしか。
●これは余談なんだけど、深大寺そばもいいんだけど、隣の神代植物公園は私見では都内有数のすばらしい公園だ。バラ園や大温室もある。売店のバラソフトクリームはマスト。どうせここまで来るなら神代植物公園も、と当初は思っていたが、この日は寒く、しかも風が強かったので断念。さすがに2月では無理か。味スタと並んで調布の好きな場所。
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●写真はインスタにも。