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February 26, 2025

川瀬賢太郎指揮名古屋フィルのマーラー6

●25日は東京オペラシティで川瀬賢太郎指揮名古屋フィル東京特別公演。なんと完売。アウェイで全席完売はすごい。曲はマーラーの交響曲第6番「悲劇的」。中間楽章の順番が問題になる曲だが、第2楽章アンダンテ、第3楽章スケルツォの順で。コンサートマスターは小川響子。川瀬&名フィルの「悲劇的」はエネルギッシュ。オーケストラの響きは鮮烈明快。川瀬の指揮はいつものようにキレがあって、ビートが効いており、音楽が前へ前へと進む。起伏に富むというよりは、直線的な推進力が要となったマーラーで、漆黒の巨大音響空間を脇目もふらず疾走するといった様子。第2楽章では名フィルの弦楽セクションの鮮麗な響きが見事だった。オーケストラの機能性は高く、練られたマーラー。ハンマーの打撃は舞台中央奥からで、ズゴンと強烈。
●これだけの大編成の曲なので、オペラシティだと最強奏で音が飽和する。同コンビの前回東京定期のレスピーギでも似たようなことを感じたけど、このホールでここまで鳴らすオーケストラは少ないと思う。
●名フィルはプログラムノートが今でもB5。これは珍しい。小さいカバンだと、半分に折って入れることになる。ただ、本文の文字が大きいのは吉。新日フィルのように、当日の全パートの楽員名がプリントされたメンバー表が配布されていた。先発メンバー一覧、みたいな感じ(交代出場はないが)。