●16日、DAZNでJ1リーグのマリノス対ガンバ大阪戦を観戦。今季からスティーブ・ホーランド新監督を迎えて戦い方を大きく変えたマリノスだが、案の定、迷走している。ACLでは悪くないのだが、リーグ戦はここまで勝利なし。1敗3分。アタッキングフットボールを止めたら、失点も減ったが得点はそれ以上に減った。開幕時に3バックで行くのかと思ったらまったく機能せず、4バックに戻すことに。ホーランド監督はチェルシーやイングランド代表でアシスタントコーチ、ヘッドコーチなどを務めてきたが、トップチームの監督を務めるのはこれが初めて。イングランド国外での経験もない。失敗に終わったハリー・キューウェル元監督に続いて、経験不足の監督を招いてしまった感は否めず。第6節、ホームでのガンバ戦、これに負けたら降格争いも見えてくるし、監督解任の声も出るんじゃないかと思っていたが……なんと、勝ってしまった。マリノス 2-0 ガンバ大阪。
●が、内容はまったくよくない。流れからの2得点ではあるが、中身は個人のスーパープレイ。前半20分に新戦力の遠野大弥が巧みなドリブルからここしかないというコースにシュートを叩きこむ。なにもないところからゴールを生み出した。後半30分、植中朝日がこれまたとんでもないシュートで、ペナルティエリアの外からキーパーの手の届かないところにコントロールショットを決めた。チーム力で生み出したチャンスは少ない。一方、ガンバは序盤から攻勢に出て、次々とチャンスの山を築き、24本ものシュートを打ちながら、決めきれず。マリノスのキーパー、朴一圭がビッグセーブを連発してくれたおかげ。ボール支配率はガンバが54%。マリノスはブロックを敷いて守る時間が長く、ともに新戦力の2枚のセンターバック、ジェイソン・キニョーネスとサンディ・ウォルシュがひたすらボールを跳ね返していた。屈強なセンターバックの力で守り勝つサッカーは、マリノスの伝統といえばその通りなのだが、すでにハイラインハイプレスのアタッキングフットボールが懐かしくなっている。だって、楽しさがぜんぜん違うじゃないの……。
●ちなみにサンディ・ウォルシュはインドネシア代表だが、ほかにベルギー、オランダ、アイルランド、イングランド、スイスの国籍を持っているらしい。生まれはベルギーで、ユースまではオランダ代表を選んでいたとか。こうなると国の「代表」という概念が揺らぐ。インドネシア国籍のおかげでJリーグでは提携国枠に該当し、外国籍扱いにならないはず。
●マリノスは宮市亮が右サイドバックに挑戦している。このコンバートが成功するのかどうか、まだまだなんとも言えない。
●ともあれ、リーグ戦初勝利できたのはよかった。しばらく模索が続きそう。
March 17, 2025