●25日はニッポンvsサウジアラビア戦。埼玉スタジアムで開催、DAZNで観戦。今週の代表ウィークはホーム2連戦ということで、勝点の稼ぎ時。とはいえ、先日のバーレーン戦でW杯出場権を早々に獲得したため、このサウジアラビア戦は微妙な位置づけの試合になった。勝ったほうがいいことはいいが、この後、みんな所属クラブに戻ることを考えると、無理をすることはないという空気もあったかも。5-4-1で徹底して守りを固めるルナール監督のサウジアラビアに対して、ニッポンは慎重に戦ってスコアレス・ドローに終わった。
●序盤、この日トップを務めた前田大然が決定機を迎えたが、バーを惜しくも叩く。このあたりはボールもよく回っていた。相手のディフェンスラインが深かったので、後ろでは余裕を持ってボールを持てる。サウジアラビアは選手のコンディションがあまりよくなく、得意のカウンターアタックの切れ味ももうひとつ。この展開だと前半を無失点で済ませても、後半になると疲労から守備のバランスが崩れて失点するというのがよくあるパターン。が、後半のサウジはコンパクトな陣形を保って膠着状態を作り出す。がまん比べのような展開で、進むにつれてゴールの気配がなくなり、お互いに大きな見せ場を作れないまま笛。サウジくらいのレベルの相手が割り切って守りに徹すると、そうそう点は取れない。むしろ、これくらい守られても、けっこうニッポンは工夫して崩そうとしていて(鎌田の縦パスとか)、一昔前より進歩している。サウジはルナール監督の作戦が的中したように見えるけど、実のところ、むしろ勝点1を取れたのはラッキーだったんじゃないかな、とすら感じる。
●ニッポンは前の試合からかなりメンバーを変えた。GK:鈴木彩艶-DF:高井幸大、板倉滉、伊藤洋輝-MF:菅原由勢(→伊東純也)、遠藤航(→旗手怜央)、田中碧、中村敬斗-久保建英(→堂安律)、鎌田大地(→南野拓実)-FW:前田大然(→古橋亨梧)。高井幸大は川崎所属で唯一の国内組。若いけど落ち着いている。前田大然のトップはかなり効果的。左サイドはドリブラーの中村敬斗だったが、右にはサイドバック調の菅原由勢を使って少し守備のバランスをとった。菅原の鋭いクロスは魅力。ベンチにはかねてより「将来の代表候補」とみなしてきた藤田譲瑠チマも入っているのだが、選手層が厚く、なかなか出番は来ない。
March 26, 2025