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Books: 2012年2月アーカイブ

February 16, 2012

「そらあるき本棚」の3冊

オススメの3冊●金沢21世紀美術館ミュージアムショップで、先月まで地元ガイドブック「そらあるき展」が開催されていた。そこで「そらあるき本棚」として、同誌に縁のあった執筆者がオススメの本を3冊紹介し、その本を展示するという企画があった。ワタシも参加していたのが、もう展示も終わったことなので、その3冊の選択とコメント文をここに再録。ただ好きな本を3冊選ぶのも芸がないと思い、音楽家を登場人物とするフィクションでまとめた。

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イアン・マキューアン著「アムステルダム」(新潮社)
カズオ・イシグロ著「充たされざる者」(早川書房)
クリストファー・ミラー著「ピアニストは二度死ぬ」(ブルースインターアクションズ)

音楽家を主要登場人物とした現代作家のフィクションから3冊を。「アムステルダム」はブッカー賞受賞作。「ヴォーン・ウィリアムズの後継者」を自認する保守的作曲家を描く。「充たされざる者」はイシグロ作品としては異例の前衛的作風を持つが、現実認識の不確かさ、アイデンティティの揺らぎといった得意のテーマは健在。「ピアニストは二度死ぬ」は自称天才音楽家のための架空ライナーノート小説。三作に共通するのは心地よいイジワルさ。

February 8, 2012

とりぱん 12 (とりのなん子)

とりぱん 12 ●おっと、これもう年末に出ていたのか、「とりぱん」12巻、ようやく読んだ。東北を舞台に、野鳥たちに並んで金魚や昆虫、犬猫などさまざまなケダモノライフを描くこのマンガ、不思議とネタが尽きることなく快調に続いている。スゴい創作力。今回いちばんウケたのはコガモたちの生態かなあ。
●カモはいいっすよね、カモは。かわいいし、美しい。それでいて可笑しい。そしてときにはおいしい。カモ、ラブ!
●これ読んだ影響で、さっそく公園に出かけてしまうわかりやすい自分。都内もこの時期、公園の池には大勢のカモたちがやってくる。オナガカモが多い。キンクロハジロもいる。カルガモは渡らないので年中いる。少数派としてはハシビロガモのつがいが一組。カイツブリも健在。といったあたりを観察して満足する。ゴイサギ、カワウも見かけた。
●カモって飛ぶんすよね、あんな丸っこくてヨタヨタした感じなのに、いざ飛ぶとなったら猛烈に飛ぶ(渡り鳥だし)。泳げて、飛べて、しかもそこそこ歩ける。水陸空自在な最強鳥類なのに、ちっとも万能性を感じさせないところが好き。
●今回違う絵柄の描き下ろしマンガ「るりさんとめるりさん」が載ってて、これがまたいいんだな、繰り返して読みたくなるくらいに。

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