●1日夜は、サントリーホールのブルーローズ(小ホール)にて、EMIからリリースされる樫本大進とコンスタンチン・リフシッツによる「ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集」のCDリリース・コンベンションへ。CD収録曲から一部楽章の演奏とトークで構成される一時間。樫本大進がEMI CLASSICSと世界契約を結び、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集をレコーディングするということで、まずはその第1弾として作品30の第6番~第8番が明日リリースされる。
●樫本「ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタはヴァイオリニストにとってぜひ挑戦したいレパートリー。リフシッツは昔から大好きなピアニストで、いずれいっしょに演奏したいと思っていた。初共演もベートーヴェンだった。今回、レコーディングで共演することができてうれしい」。互いの親密さと敬意が伝わってくるトークだった。リフシッツは作品30の3曲をばらばらの3曲ではなく、一つの作品として見ていると語っているのが印象に残った。「これらはオペラのようなものではないけど、ストーリー性があって、3曲で一作のお芝居のようになっている。3曲がいっしょに出版されたのは、たまたま都合がよかったからではなく、ベートーヴェンなりの意図があったはず」。
●樫本大進にとってはベルリン・フィルのコンサートマスター就任後、初リリースとなるアルバム。このご時勢にヴァイオリン・ソナタでメジャーレーベルが全集を作ってくれるというのはなかなか貴重。
Disc: 2012年10月アーカイブ
October 2, 2012