●今のところ「音楽CDはCDプレーヤーに入れるもの」と思っているワタシは当初ピンと来てなかったんだけど、「音楽CDはPCに入れるもの」っていう現実もフツーにあるわけだ、と改めて思った、米ソニーBMGのルートキットをめぐる騒動を聞いて。→ ソニーCDが明らかにしたセキュリティー業界の本質的問題(HotWired)。サードパーティがユーザーにわからないようにOSにアンインストール不可能ななにかをインストールするってのは、それだけで抵抗感が強い。コピー防止問題以前にコンピュータの作法の問題というか。記事の妥当性は判断つかないけど、「XCP rootkit組み込みマシン、日本は最多の21万台?」(ITmediaニュース)っていうのもある。ただ、一部ユーザー側に極端な拒否反応があって、それもまた共感できないんだな。デジタル著作権管理の話題って、いっつも憂鬱な方向にしか進まない印象があるんだけど、なんでだろ。
●しかしこれ、ある程度PCへの理解がないと何が問題かってのもわかりにくいから、一般の媒体じゃあまり話題にならないかも。日本のソニーミュージックのオフィシャルなお知らせはこちら。今確認したところでは、回収&交換の対象となる一覧にはソニークラシカルのCDは含まれていない。
News: 2005年11月アーカイブ
ルートキット、身近じゃない騒動
TDK e-Station、CD/DVDプレゼント~ムーティ「ドン・ジョヴァンニ」他
●プレゼント企画のご案内を。TDK e-StationではTDKコアのCD/DVD他のプレゼントを開催中。11月発売予定のムーティ/ウィーン国立歌劇場のモーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」(DVD:1999年「ウィーン芸術週間」ライヴ)や、テンシュテット/ロンドン・フィル来日公演(CD:1984年)、オーケストラ・リベラ・クラシカのボッケリーニ 弦楽五重奏曲集(CD)他。ホームページへの感想を答えればオーケーの簡単応募。応募はこちらから。
扇形に戦隊を組めっ! 弦楽四重奏+ソプラノ独唱
●一昨晩はボロメーオ・ストリング・クァルテット(第一生命ホール)へ。シェーンベルクの弦楽四重奏曲第2番を実演で聴けるという貴重な機会だったので楽しみにして出かけたのだが、期待以上にすばらしくて満喫。この曲は四重奏に加えてソプラノ独唱が入る。前半は四重奏のみ、後半の第3、4楽章ではソプラノでゲオルゲの詩。シェーンベルクの書いた曲の中でも一、二を争う美しい音楽なんじゃないだろうか。「グレの歌」や「浄夜」に浸れる方なら大丈夫、それらと同様の意味でスーパー・ロマンティックで官能的な音楽。それにしても弦楽四重奏とソプラノっていう組み合わせがこんなにも調和するものだったとは。録音じゃわからんものっすね。ソプラノの星川美保子さんのクリアな声もすばらしかった。ちなみに同ホールでは「クァルテット・ウェンズデイ」として、弦楽四重奏の意欲的なシリーズを企画していて、本公演もその一環。お近くの方はぜひ。
●たぶん多くの人がそうだと思うんだけど、ワタシもラサール・クァルテットの新ウィーン楽派四重奏曲集の録音でこの曲を知った。CD4枚でシェーンベルク、ベルク、ウェーベルン、一通りそろってる。昔、これ最初に聴いたときは驚いたなあ。なぜかワタシはシェーンベルクの作品番号のないニ長調の曲を最初に取り出してかけたのだが、てっきり中身がまちがってると思ったんである。ありゃ、なんじゃこりゃ、ドヴォルザークが入ってるんじゃね?みたいな。今、ひっさしぶりに取り出して聴いてみたら、やっぱりドヴォルザークっぽい、割と。