●LFJ2015閉幕。濃密な三日間(プラス前夜祭)だった。しかし日々が濃密であればあるほど、終わった後に記憶から色褪せてゆくスピードも速い。「パシオン」というテーマの打ち出し方がどうだったかはともかく、内容的にはここ数年で最高にエキサイティングなプログラムだった。前年、ナントが「アメリカ」という文句なしに楽しいプログラムだったのが、国内で焦点のぼやけた総集編的なところに落ち着いてがっかりしていただけに、今回は留飲を下げたというか。もっとも聴けた公演はほんのわずか。
●最終日午後恒例の記者懇親会から。今回のテーマ「パシオン」について。「お客さんが付いて来てくれたと感じた。今年からは特定の時代や作曲家ではなく、ルネサンスから現代まですべての音楽をレパートリーとしていくが、こうして新たな一歩を踏み出したことでLFJが一皮むけたように感じる。LFJはすでにこの街に欠かせない音楽祭。東京のLFJが世界各地のLFJをインスパイアしていくことになる。日本のアーティストもより世界に向けて発信していきたい」(ルネ・マルタン)
●以前、一般向けソムリエ・サロンでも公表されていたように、来年のテーマは「自然」。「動物」だけでも、蟻から象、恐竜まで800曲くらいの作品あるんだとか。さらに「四季」(ハイドン、ヴィヴァルディ、グラズノフ、チャイコフスキーの「四季」等)、「川」「鳥」などをテーマとした曲がとりあげられる。「パシオン」に比べると、ずっと明快。
●梶本アーティスティック・プロデューサーから、中国と韓国からの視察があったことが述べられ、「大都市に住みながらこのような文化に触れられることを羨ましがられた」とのこと。
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May 7, 2015