●暑くなってきたら、眠れなくなったりしませんか。思ったより、朝早くに目が覚めてしまったり。ああ、暑い。眠れないときは何を聞いたらいいのだろうか、そうだ、それは子守唄だ。
●思いついた、ストラヴィンスキーにあれがあったな! 例の自作自演BOXに入ってるはずだと取り出して聴く、「猫の子守唄」。アルトとクラリネット3本のための曲なんて、どうして書こうと思ったんだろうか。というか、この曲名からしてよくわかんない。だって、猫ほど子守唄を必要としない生命体が地球上にいるだろうか。連中はいつだって寝てるじゃないか、気持ち良さそうに。
●その謎を探るべく、眠いような眠くないような緩慢な状態にあるワタシは歌詞テキストをお手軽に見つけようとググってみたが、ロシア語とフランス語の詞しかヒットせず、どちらも読めない。猫はクラリネットっぽいかもなあ、しなやかな感じが。しかし眠れないのは困る。箱モノつながりでDHM50周年記念ボックスからスキップ・センペのクープランを見つけ出し、「子守唄、あるいはゆりかごのいとし児」を聴いて、心を落ち着かせる。
●それでも、暑くて眠れないなら、再び猫について考える。猫の曲には「猫の子守唄」以外にどんな曲があるだろう。まず、同じストラヴィンスキーに「ふくろうと猫」という歌曲があったっけ(これはソプラノとピアノでフツーの編成だ)。それから少しアレな俗称だが、ショパンの「猫のワルツ」があるな。あとは……あ、あれがあるね、ドメニコ・スカルラッティの「猫のフーガ」。しかしどの曲もやたら短いぞ。まあ、あの飽きっぽい種族に長大な作品は似合わんか。
●でもこれだけ? 他にないのか、クラシックでネコ名曲は。なにしろ、頼みの「動物の謝肉祭」に猫が登場しないのがよろしくない。ライオンは出てくるがネコ科とはいえ猫じゃないし、11曲目の「ピアニスト」に「実はネコ人間がピアノ弾いてました!」的な豪快なオチが用意されているとも思えないし。ネコ型ロボット交響曲もネコ耳娘ソナタもないし、意外とないね、猫は。あと何かあったっけな、うーん、うーん、うー、Zzzzzzz....
Uselessの最近のブログ記事
猫の子守唄
地下鉄のガム男
●クワッチュ、クワッチュ、クワッチュ! 混雑度75%くらいの地下鉄東西線で、その男はガムを噛んでいた、リズミカルにしかし力強く、インテンポで、口蓋内で反復される咀嚼と圧搾のシンフォニーを車内に轟かせていた。クワッチュ、クワッチュ、クワッチュ! これほどまでに雄渾なガムの噛み方をワタシは見たことがない、いまにもシトラス系の香りが漂ってきそうだ、ガムベースから滲み出るジューシーな果汁ゼロパーセントの糖液が仮想的にワタシの口に中にも再現される。クワッチュ、クワッチュ、クワッチュ! ガム男の耳には青いイヤフォンが刺さっていた、耳の中に差し込むインナー型、そうか、その溌剌と運動する咬筋はまさに彼の外耳道で繰り広げられる音のドラマと同期しているのであろう、ではそれはいったいどのような音楽なのか、楽曲に内在する不屈の精神が勇ましく顎関節を運動させるのか、あるいは優美なロマンスが口腔で甘く冷涼なキシリトールとなって再現されているのか、そう思ったら。クワッチュ、クワッチュ、クワッチュ! 男はカバンからCD-Rをはみ出させていた、盤面に青い手書き文字が見えた。クワッチュ! ガムミュージック、それはおそらく己の音楽。クワッチュ!音楽を作り、噛む、クワッチュ! 車内のだれもがガム男の音楽に聴き入っていた。
空回りするネタ帳
●最近知ったこと。KIHACHIのソフトクリームのバニラにはオレンジが入っている。
●「シューベルトってスナフキンだと思うんすよ。『さすらい人』とか言ってて、友達の家を転々として、定住せずに家族も持たない、でもそのくせウィーンに生まれてウィーンに死んでて、旅人の割にはめったにウィーンの外に出かけなかったじゃないですか。スナフキンも音楽を愛する旅人だけど、そういいながらもいつもムーミン谷にいるでしょ。……えっ、もうシューベルト祭は終わった? ああ、そうかあ。そうだよなあ。じゃあ次はカツラを脱いだバッハの本当の髪型で行ってみようか。あ、でもそれ前にもうやったな!」
手相を見る
●以前、手相占師がこんなこと言ってたんすよ。「ふーむ、あなた近く海外に行く予定があるんじゃないですか。ほら、これが外国線」。って、おいおい、そんな線まであるのかよ。じゃ、国内線とか在来線とか新幹線もあるのかよー。それで外国から戻ってきたら線は消えるのか? 謎すぎる。
●「ふーむ、あなた関東北部のご出身じゃないですか。ほら、ここに東武東上線」とか。
ハーブに聴かせる名曲の調べ、健やかに生長
南東京市三角谷村でハーブ作り名人として知られる草村踏雄さん(88)が、クラシック音楽をハーブに聴かせる取り組みをはじめ話題を呼んでいる。名曲を聴きながらすくすくと育ったイタリアン・パセリはこの夏、フィッシュベル村で開催されるハーブ品評協議会に出品される予定だ。「美しい音楽は人間だけではなく植物も豊かに育てる」と耳にした草村さんは、村の音楽教育委員である蔵尾太郎さん(256)にハーブに聴かせる音楽について相談したところ、クセナキスの音楽が選ばれた。草村さんは朝、昼、夕方、夜、深夜と一日5回、「メタスタシス」や「ヘルマ」「プレイアデス」などが入ったCDを聴かせている。南東京市農業試験場によれば「使用しているスピーカーの出力が十分とはいえず、効果の有無は断定できない」(音響担当)とのことだが、草村さんは「音楽を聴かせるようになって以来、香りがより力強くなった。毎朝の水やりも名曲を聴きながらできるので楽しい」と喜んでいる。
元気鶏
●近所のスーパーで、「産直元気鶏モモ肉」ってのを買ったんすよ。「抗生物質・合成抗菌剤を飼料に一切使用しません」っていう元気鶏。でも元気鶏ってことはないと思うんすよ。すでにぜんぜん元気じゃないわけだし、ニワトリとして。てか、もう死んでるし。確実に。