●そう、たしかに一瞬、春っぽくなった。雨も降った。そんなときには都会にいてもでっかいヒキガエルを見かけることがある。地面という地面を執拗にアスファルトで固めた東京でさえ、たまに見かける。ヒキガエル、それともガマガエル? 違うのか。Wikipediaで調べたら、同じことのようだ。とにかく一昨日ワタシはでっかいヒキガエルを道のど真ん中に発見したんである。
●が、正確にはそれはヒキガエルというよりは、元ヒキガエル、現ヒカレガエルと呼ぶべき物体であった。哀れ、モータリゼーションの犠牲者よ。ヒカレガエルは轢死体となってアスファルトと半一体化していた。ワタシは近づいて、一言声をかけた。「大丈夫か、ピョン吉!」。……大丈夫なわけない。アスファルトとTシャツは違う。
●「宝ずし」の梅さんこと梅三郎が25歳という設定をたった今知っておののく。
Useless: 2006年2月アーカイブ
February 24, 2006
雨の歌
February 3, 2006
○と3m
「もしもし、もしもし」
「はい、ハッピーレコード社です」
「あのぅ、ウチの息子に頼まれたんですけどね」
「はい」
「○と3mっていう曲のCDがそちらから出てるって聞いたんですけど」
「えっ? なんていう曲ですか」
「○と3m」
「丸と3メートルですか?」
「ええ、おたく様から発売されてるので買いたいんです」
「いやあ、そんな曲あったかなあ。ウチはクラシックなんですよ」
「クラシックです。ゲンダイオンガクって言ってましたけど」
「みんなの歌かなんかじゃないですか、そんな曲ありませんねえ」
「いや、息子は有名な曲だって言ってましたよ」
「作曲家はだれかわかりますか」
「だれだったかなあ。ピエールとか言ってたような気がしますが」
「ピエールの○と3mですか」
「そうそう」
「それ、ウチと違うと思いますよ。NHKにでも聞いてみてください」
「そうですかぁ、じゃあまた調べてみます、すんませんどうも」
「はいはい、どうも~」
ガチャ。
「おーい、山田ぁー、ピエールの○と3mって曲、知ってるか?」
「はぁ? それピエール・ブーレーズのル・マルトー・サン・メートルですよ、部長」
「ブーレーズか。......知らんなあ、誰それ?」