満足度
★★★★
伝説度
★★
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●セネガルに敗れ、ウルグアイに引き分けたフランス。この試合は2点差以上で勝たなければ、ほぼ敗退が決まる。前の試合で退場になったアンリを欠いた王者は、ついに怪我のジダンを先発させる。中盤にはプティに代えてマケレレ。トップはトレゼゲとデュガリー(→シセ)。左にリザラス、右にカンデラ。とにかく攻撃的に戦うしかないわけだ。
●デンマークの偉大なところは、攻撃に対して攻撃で立ち向かったところである。守備的に戦い安全圏へ逃げようという発想ではない。したがって、試合はオープンで見ごたえのあるものになった。
●ジダンはときどきさすがと思わせるプレイも見せるが、やはり怪我が完治しておらず、痛々しい。気のせいか、デンマークのプレーヤーたちもジダンに気を遣って激しいタックルを控えているようにすら見えた。
●北欧の強豪は、そんな堂々たる戦いぶりを見せ、なおかつ勝者となった。だれも文句のつけようのない完璧で紳士的な勝利である。かつてダークホースといわれながら欧州選手権を制したことを思い出す。このチームは強い。
●なぜフランスがこんなに早く敗れ去ることになったのか。直前の韓国との親善試合でジダンを失ったことはもちろんだが、前の2戦に関する限り、「受けて立ってしまった」ことも要因に挙げられると思う。さらにツキもなかった。巧いことは巧い。また挑戦者の側にまわれば強豪国となるだろうが、それにしても今回の決勝トーナメントが寂しくなってしまった。まだ勝ち抜けが決まらないアルゼンチンやイタリアがどうなるか、心配である(6/12)
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