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backnumber 2001/2002


  イングランド代表監督エリクソン選曲のBOX SET発売。
  いよいよ開幕を間近に迎えたFIFAワールドカップ2002、関連CDなどもいくつか発売されているが、「これは」と思わせるものをひとつ。NAXOSからリリースされたイングランド代表監督スヴェン・ゴラン・エリクソンが選曲した3枚組BOXセットである(CD番号はSVEN2002→笑)。英国市場向けだろうが、音楽ファンもサッカー・ファンも唸らせるなかなかの内容なのだ。
 イングランド代表監督エリクソンとは何者か。エリクソンはスウェーデン人でありながら外国人として「フットボールの母国」代表監督に就任を要請されたという、サッカー界では知らぬ者のいない名監督。クラシック音楽を愛好する人物でもある。W杯前の肝心な時期にベッカムが負傷し、さらに自らの愛人問題までマスコミに追いかけられる音楽好きの名監督を見ていると、イングランド・ファンならずとも思わず応援したくなってしまう。
 エリクソンの選曲はイギリス音楽の定番名曲(エルガーやディーリアスはもちろん、パリーのイェルサレムとかも入る)、アルヴェーンやスヴェンソンなど北欧の名曲、そしてヴェルディの「行け我が思いよ、金色の翼にのって」など特に自身が好む曲。悪くない。
 さらにオマケとして84ページからなる「ザ・ヒストリー・オブ・ザ・ワールド・カップ」という冊子がつくのだが、これの著者はブライアン・グランヴィル。名著「ワールドカップ全史」の執筆者である。
 ジャケ写に顔をどーんと出して大会に臨むエリクソン。果たしてイングランドは「希望と栄光の国」となれるのか。(2002/04/30)
■ Sven-Goran Eriksson Classical Collection (amazon.co.jp)
■ SVEN2002 (Naxos Japan)

  メシアン・オルガン全集のラトリー、DGサイトに登場。
 リスナーがアーティストに質問をぶつけることができる、ドイツ・グラモフォンのウェブサイト企画Artist Discussions、今回は同レーベルにメシアンのオルガン作品全集(471 480-2)を録音したオリヴィエ・ラトリーが登場する。質問受付は2月27日まで、ラトリー本人は28日に回答してくれる(ただし質問も回答も英語です、念のため)。
このArtist Discussionsは、これまでもプレヴィン、ブーレーズ、マイスキーらDGのアーティストを迎えて行われている好企画。チャットのような形態ではなく、先に質問を集めておいて、アーティストが選んでそれらに回答するというスタイルなので、「実のある」質疑が期待できるところがポイント。今回はやや地味めの人選だが、こういうときこそ濃い質問を期待したいところ。参加の方は急いでGO!(2002/02/25)

■ Deutsche Grammophon >> Artist Discussions

  ブロードバンドでクラシックを楽しむ。Classic@AII。
 待望のブロードバンド時代到来!……とはいえ肝心なのはコンテンツ。クラシック音楽ファン的には、聴きたい音楽ソフト、観たい映像ソフトが配信されるのはまだまだ先の話だろうと「待ち」の姿勢に徹している方も多いのでは。
 そんななかで本格的なクラシックの映像配信サイトが一つ立ち上がった。CLASSIC@AII(AII株式会社・東京)というこのサイト、小澤征爾指揮のストラヴィンスキー「春の祭典」、マゼールのマーラー/交響曲第9番、ヴェローナ野外劇場での「リゴレット」など、既存の映像ソフトをブロードバンド向けに配信している。「今後、毎月4タイトルずつを加え、さらに拡充したい」と意欲的。果たして、ブロードバンド環境におけるクラシック音楽コンテンツの突破口となるか。
 なお、料金体系は月額課金、1日課金、30日課金など、ユーザーの様々な要求に対応できるようなものになっている。いくつか無料サンプルが用意されているので、まずはそちらを体験してみるべし。また、同社ではCLASSIC@AIIのほかにもスポーツ、映画、芸能など様々なジャンルに渡るサービスを用意しているので、すでにブロードバンド環境にある方は一通りサイトを眺めてみるとおもしろいだろう。(2002/01/18)

■ CLASSIC@AII >> http://www.aii.co.jp/go/classic.html
■ AII >> http://www.aii.co.jp/index.html

  続編まで出てしまう「ブラボーミュージック」@プレステ2
 しまった、こんなおバカなイベントを見逃してしまったっ!→「東京駅でブラボーミュージック コンサート開催」。
 「ブラボーミュージック」はソニーコンピュータエンタテインメントから発売中のPS2用音楽ゲーム。指揮棒こそついていないが、あらかじめ用意されたオーケストラの名曲をコントローラーでテンポや強弱を指示しながらクリアしていくという指揮ゲーなのだ。
 この「ブラボーミュージック」、早くも11月には、「きよしこの夜」などを収録した「クリスマス エディション」、来年1月には、「運命」「モルダウ」を収めた「エクストラ エディション」の発売が予定されている。っていうか、いいのか、そんなに出しちゃって。このビミョーな果敢さをリスペクトしたい。(01/10/29)

ブラボーミュージック (公式サイト)
ブラボーミュージック (amazon.co.jp)

  ニューヨーク・フィル、「クルト・マズア・オリジナルBOX」を発売
 これまでにもライヴ音源を用いたオリジナルのCDをいくつかリリースしてきたニューヨーク・フィルが、新たにクルト・マズアのBOXセットを発売した。91年以来ニューヨーク・フィル音楽監督を務めてきたマズアの、これまでの軌跡を振り返る10枚組。クバイドゥーリナ、カンチェリ、タン・ドゥンらの世界初演作品や、ヘンツェの交響曲第9番アメリカ初演、ベートーヴェンの交響曲第9番およびミサ・ソレムニス他を収録している。ベートーヴェンの2作については、マズア自身のトークも収められている。  詳細および購入は New York Philharmonic e-store で。 (01/10/29)

  ドイツグラモフォンのウェブサイト、プレヴィンを招いて第2回Artist Discussionsを開催中
 CDのリスナーがアーティストへの質問を書き込めるというドイツグラモフォンのウェブ企画Artist Discussionsの第2回が開催中である。今回のゲストはアンドレ・プレヴィン。8月9〜11日の期間、プレヴィン本人がタングルウッド音楽祭の本番・リハーサルの合間を縫いつつ、質問に対して回答を寄せてくれる。
 今回はプレヴィンの新譜「ディヴァージョン」についてということになっているのだが、すでに集まっている質問を見ると必ずしもテーマに沿ったものばかりでないのがいかにもネット。果たしてプレヴィンはそんなファンに対しても優しく返答してくれるのだろうか(笑)。書き込みは以下のDGサイトまで(ただし英語)。

Deutsche Grammophon

 なお、第3回は8月25日から28日まで、ピエール・ブーレーズを迎えて、新譜ヴァレーズ作品集について、一週間前より質問を受け付けることになっている。ブーレーズに喧嘩を売りたい、もとい、質問をしたいという方はぜひご参加を。 (01/08/07)

  東京・晴海に新たな音楽専用ホールが誕生。第一生命ホールが11月15日に復活
 東京・晴海アイランド トリトンスクエアに「第一生命ホール」が今秋オープンする。「第一生命ホール」といえばかつて日比谷の第一生命館にあったホールであり、1989年に第一生命館の保存・改築に伴い閉館されたものだが、2001年の秋、場所を晴海にかえて同じく「第一生命ホール」の名称で復活する。座席数は767。形状はオーバル(楕円)形という特徴的なスタイル。音響的にはナチュラル、座席にもゆとりがあり、ロビー、ホワイエも快適に過ごせそうな印象。
 同ホールの最大の特色は地域密着型のコンサートホールを目指すという点。これを実現するために文化サービスNPO(特定非営利活動法人)の認可を東京都から受けてトリトン・アーツ・ネットワーク(TAN)の名称のもと、芸術活動と地域活動を展開する。晴海およびその周辺地域での音楽を通した街づくりに貢献することを目指す。
 公演スケジュールは以下の公式サイトで。オンラインでのチケット購入も可。 (01/07/09)

第一生命ホール/トリトン・アーツ・ネットワーク

  マゼールが振るスーパーワールドオーケストラ@東京国際音楽祭
 第3回東京国際音楽祭が9月24日〜30日にかけて開催される(主催:東京国際音楽祭実行委員会、朝日新聞社、後援:NHK)。今年の東京国際音楽祭はロリン・マゼール指揮スーパーワールドオーケストラとさまざまなアーティストが共演する2プログラム5公演からなる。スーパーワールドオーケストラは世界各地のオーケストラで活躍する団員たちによる臨時編成のオーケストラ。ベルリン・フィル、コンセルトヘボウ管、シュターツカペレ・ドレスデン、パリ管、バイエルン放送響、ロンドン響といった欧州の名門から、ボストン響、フィラデルフィア管、ロス・フィルといったアメリカ勢、さらに日本をはじめとするアジアからも楽員が参加するという、まさにワールドワイドな無国籍集団。
 プログラムは2種類。シリアス派のクラシック音楽ファンの方はサントリーホールでのAプロへ。バーバラ・ヘンドリクスによるR・シュトラウス「4つの最後の歌」、ドヴォルザーク「新世界より」他を聴ける。イベント的に盛り上がろうって方は国際フォーラムでのBプロへ。熊川哲也のバレエあり、マゼールの「ニューイヤー」風シュトラウス・ファミリーの音楽あり、R・シュトラウス「ばらの騎士」組曲ありと多彩。 (01/07/09)
詳細・問い合わせ:東京国際音楽祭公式サイト

  アーティストに質問をぶつけてみようっ!
 ドイツ・グラモフォン(DG)のウェブサイトで楽しみな企画がスタートした。同レーベルから発売された新譜CDについて、一般のファンからアーティストへの質問をウェブ上で集め、それに対してアーティスト自身が返答してくれるという、なかなかワクワク度の高い企画なのだ。第1回に登場したのは先ごろバッハの「マニフィカト」をリリースしたポール・マクリーシュ(ちょっとジミめな人選だが)。5月8日がマクリーシュの回答日なので、7日までは質問を受け付けてもらえる模様。どうっすか、ひとつ遠隔ウェブ・インタヴューに挑戦してみては>CDを聴いた方々。ただし要英語、念のため。
 なお、このNewsgroup Discussion、第2回以降ではアンドレ・プレヴィン、ピエール・ブーレーズといった大御所も登場してくれる見込みなので、大いに期待したい。まずは今回の第1回にどんな質問と回答がなされるのか、要注目なのだ。 (01/05/06)
Deutsche Grammophon - Newsgroup Discussion with Paul McCreesh

  ご招待:住友不動産販売「サマ−ステップコンサート」
 コンサートへの無料ご招待を一件。「家族みんなで楽しめるコンサート」をテーマに毎年開催される住友不動産販売「サマ−ステップコンサート」に2150名様を招待(応募者多数の場合は抽選)。2001年6月20日18時50分開演、会場は東京・渋谷のオーチャードホール。出演は羽田健太郎(ピアノとトーク)、十束尚宏指揮東京フィル他。演目はバーンスタインの「キャンディード」序曲、エルガーの「威風堂々」第1番などポピュラーな小品を中心に。
 詳しくは以下のURLにて。ウェブ上から簡単に応募可能できる。応募締切は5月22日。 (01/05/06)
住友不動産販売コンサート招待プレゼント

  CNN.com でニューヨーク・フィル奏者特集
 ニューヨーク・フィルといえば 先日2002/03シーズンからのロリン・マゼール音楽監督就任を発表して話題を呼んだが、こちらはオーケストラ団員の話。米CNN.comにCAREERというコーナーがあって様々な職業の方が登場するのだが、ここで2月9日より十週連続でニューヨーク・フィルのメンバーが毎回一人ずつ登場するという特集企画が行われている。それぞれ異なるパートのメンバーがインタヴューに答え、自らの仕事と楽器を語るという好企画。記事は毎金曜日に新しいものが公開され、週末の間掲載されている。なかなかおもしろいので、どこか日本のニュースサイトもマネしてやってみないっすか? (01/03/03)




 
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